Causes preventing calculation


読みについて考える上で無視できないのが 読みを妨げる要因 です。
何が読みを妨げているでしょうか?

途中で考えるのをやめている
考えているうちに混乱してくる
駒の位置と手番を覚えておけない
気づきづらいことがある
集中力の欠如
脳の働きが悪い時

これらについて述べていきます。



途中で考えるのをやめている


ある変化について考える時、この変化はダメそうだなと思い、それ以上
考えないことがあります。しかし、その変化でもう少し先の局面まで
考えると、良い結果が得られる、ということが結構あります。


参考例 White to move


chess.com の Puzzels の問題です。難しい問題ではないですが私は
不正解でした。

Ne4 → Nf6 で黒キングとクイーンにフォークがかかるのは確認してましたが
1.Nf6+ Bxf6 となるため、それ以上考えませんでした。
しかし、正解は 1.Nf6+ Bxf6 2.Qxg6+ 

1.Nf6+ Bxf6 の後を考えていれば、正解できたかも知れませんが、途中で
考えるのをやめてしまったため、分からなかったというケースです。



考えているうちに混乱してくる


読みを行う時に混乱するのは、変化が多かったり、候補手が多い場合です。
全ての候補手や、変化を考えるのは無理だったり、時間がかかり過ぎるため
候補手や変化を選択して読んでいく必要があります。

そのためには、自分なりの Thought process を持っている必要があります。
Thought process を持っていれば、どのように読むのか方法が決まっているため
ある程度 混乱は避けられます。

候補手が多い場合は、どの手を読み、どの手は読まないか、決めていかねば
ならず、そのような決断は、プレイヤーの知識や経験に左右されることが多く
直感も関係してきます。チェスにおける直感は、ある局面を見た時に、どうしたら
良いか、意識的に考えなくてもアイデアや判断がすぐ浮かぶことです。

駒数の少ないエンドゲームの問題で、ナイトや、クイーンは利きが多い関係で
候補手が多くなるため、難しい場合があります。それにどう対処したら良いかは
そのような局面に触れ、勉強する必要があります。



駒の位置と手番を覚えておけない


数手先の局面について考えていると、駒の位置を忘れたり、どちらの手番だったか
忘れてしまうことがあります。そのことを改善させるためには、自分のレベルに
合ったエンドゲームの問題を行っていくのが1つの良い方法です。

手順が長くなるほど、駒の位置を忘れやすいため、" Working on Basic Endgame "
の記事内で取り上げたように、白と黒、それぞれ別に駒の位置を覚えるのも
有効です。白と黒の駒 両方とも駒の位置を覚えようとするより、片方の位置
だけ覚える方が覚えやすいです。これも情報量を減らすことで、覚えやすくする
ケースです。

また、Blindfold chess を行うと、途中で駒の位置を忘れてしまうため
その場合は、" How to memorize the placement of pieces " の記事で説明
したように、駒の位置を、駒のあるマス、駒のないマス、を形として視覚化
することで、駒の位置を覚えておきやすくなります。

手番については、白黒の手番を交互に考えていくと、途中でどちらの手番だったか
忘れやすいため、白の駒が動いた数、黒の駒が動いた数、別々に確認すると
良いでしょう。



気づきづらいことがある


読みを行う時に、気づきづらいことは何でしょうか?
よくあるのは、何かに気をとらわれると気づきづらくなります。


視野が部分的になると、他の部分で気づかないことがある
動いた駒に気をとられ、他が見えなくなる
いい手が見つかった場合、他の候補手を考えなくなる

また、その局面を見れば気づきやすいのに、その局面を実際に見ないと
気づきづらい、ということがあります。


参考例 Black to move


chess.com の Puzzles から。難しい問題ではないですが私は間違えました。
1...Rf2+  2.Kh3 Qh1+ は誰でも読めますが、その後 読み切ることができるか
どうか?



1...Rf2+ 2.Kh3 Qh1+ 3.Kg4 この局面を見れば、ここからは分かりやすい
ですが、この局面を視覚化して考えられるかどうか。
私は 3...Qf3+ に気づけませんでした。f3 に Rf2 の利きがあるということを
意識できてなかったからです。

このように、その局面を見なければ気づきづらい、ということはよくあります。
何故気づけなかったか? 気づくにはどうすれば良いか? を考えると
改善につながります。

先程の例ならば、Rf2 の利きをしっかり意識できていれば Qf3+ に気づけたでしょう。



集中力の欠如


集中力が欠けている時は、読みがおろそかになりがちです。

集中力が欠ける時
疲れている
体調が悪い
ゲームを連続でやり過ぎている
長時間ゲームを行っている
集中力を妨げる環境( 音、気温 )



脳の働きが悪い時


起床後すぐ、就寝前
食後 数時間
体調が悪い
疲れている

姿勢も思考力に影響を与えるようで、横になっている時は
脳の働きが悪いように思います。椅子などに座り、寄りかかっている時なども
思考力が落ちている感じがします。
寄りかからず椅子に座っている時が、自分の場合、思考力が最も良いようです。


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